お城巡りツアー 久留里城+チバニアンの旅
千葉の大多喜城に続いて今回は、久留里城を散策し、帰り道に地質学的に価値のあるチバニアン(市原市田淵)に立ち寄りました。
2021年11月26日10:00五井駅に集合して、平出さんの車で回りました。浦和支部長の黒木さん、丸の内支部長の東さん、千葉第6支部長の平出さんと小生=田中が同行しました。房総の主と言うべき千葉第1支部長の江澤さんが久留里城からご一緒して下さいました。(田中)
1)久留里城
久留里城は、古久留里城の時代も加えれば、歴史的には旧く、城主も色々代替わりして、一時は廃城になったりして、流転の歴史がある様です。
立地は急峻な地形にあり、攻めるに難く、北条氏も苦労したであろうことが伺われます。お城の紹介としては12月5日の「千葉県だより」の千葉のお城特集にある説明が簡明ですので抜粋します。
「戦国時代に里見義堯が整備した房総最大級の山城。小田原北条氏との合戦の歴史がある。その後、徳川家康が関東に入ると、大須賀忠政が城主となり土屋氏へ引き継がれる。江戸時代には一度、廃城となるが、黒田氏が入城し、明治維新まで存続した。現在の天守は昭和53年に建立された。二の丸跡地には城址資料館がある。」
2)チバニアン
地球の地磁気は、内奥のマントル熱対流のダイナモ現象によってもたらされているらしいが、どういう加減か時々地磁気(N-S極)が、逆転するらしい。
過去1億4千年間に数百回数の逆転現象が記録されています。最も直近の逆転現象が確認されているのが、77万年前。逆転が完了するのに2万年かかっています。
この現象が確認された場所が千葉県市原市田淵。養老渓谷の川岸です。この実績が評価されて、77万年前から13万年前までの地質学的時代区分を「チバニアン」と称することが国際的に承認されました。「白亜紀」、「ジュラ紀」など有名な時代区分の仲間入りです。
なぜ記録されたか?その時期に(古御岳山といわれる)火山の噴火があり、磁鉄鉱を含む多くの火山灰が降り注ぎました。海に降り注いだそれらの火山灰がゆっくりと海底に堆積していって、丁度VTRのテープの様に、この過程で地磁気を記録しながら沈積していったのです。
「ゆっくり」という事だが、その他の地球上の痕跡に比べてかなり「早く」沈積していきました。80ミリ/千年と言うスピードで、対抗馬のイタリア某所と比べてほぼ4倍のスピードでした。従ってどこよりも鮮明な記録が蓄積されていると言う事です。この地層がその後、地殻変動で褶曲し房総半島を形成し、養老渓谷の川岸となって露出したという次第。現場は「バエない」ごくつまらない川岸だが、お話は面白いと思いました。