今なぜ、江戸城再建か

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「いま何故、江戸城再建か」

(江戸城再建の今日的意義)

私たちの会は、今から凡そ10年を目途に、350年前の明暦の大火で焼失した江戸城、なかんずく、先ずはその「天守閣」を再建することを目指しています。その再建目的は大要以下の3点であります。

再建江戸城を:

  • 1)魅力ある国づくりを目指す「観光立国」のシンボルにする。
  • 2)世界に類をみない日本の伝統と文化の象徴として、後世への歴史の贈り物にする。
  • 3)平和のシンボルとして、国際的な共生と交流の拠点にする。

「観光立国」の実現は、21世紀日本の国づくりに不可欠:

世界の国々では、古くから「国の“光”を観る、国の“光”を創る」という観光の重要性に対する国民的理解が醸成され、「観光」が国づくりの重要な柱の一つとして位置付けられてきました。この点、世界大交流時代の中で諸外国に大きく立ち遅れていた日本も、漸く政府が「住んでよし、訪れてよしの国づくり」を基本理念とする観光立国を目指すことを宣言し、本年10月には観光庁が設立されることになりました。昨年施行された「観光立国推進基本法」前文では、「観光は、国際平和と国民生活の安定を象徴するもの」であり、「観光立国を実現することは、21世紀の我が国経済社会の発展のために必要不可欠な重要課題である」と謳われてます。

20世紀は武力・金力の時代、しかし21世紀は魅力の時代と言われています。北京やパリなどと並んで東京も世界都市の一つと言われていますが、他都市にはその国を代表する歴史的な建造物があるのに、東京にはこれと言った大きな記念碑が見当たりません。もしここに江戸城天守閣が再建されれば、それは日本人のみならず、外国の人々からみても魅力的な日本を代表する“日本ブランド”になり、それは亦いま漸く動き始めた観光立国を目指す日本にとって、極めて重要なランドマークになるのではないでしょうか。

*    五つの世界都市の、その国を代表する歴史的な建造物:
北京: 紫禁城、 パリ: ベルサイユ宮殿、 ロンドン: バッキンガム宮殿
ニューヨーク: 自由の女神、 東京: ??(江戸城天守閣!)

<私達の時代認識> : 失われつつある“日本らしさ”

江戸期から明治、大正にかけて日本を訪れた外国人は、日本がその長くユニークな歴史と美しい自然に培われた文化をもつ世界で最も魅力的な国の一つと称え、そこに住む私たちの祖先について、貧しくとも心美しい高貴な人々と賞賛していました。日本人の礼儀正しさ、他人の痛みを感じ・助け合う心の豊かさ、自然に対する繊細な感受性、そして勤勉さ、等々、この良き日本の文化と人間としての高い資質の多くは、日本の長い歴史の中で培われた伝統と文化が、260年の長きに亘る平和な時代を享受した江戸時代の社会的、文化的風土の中で凝縮・昇華されたものと思われます。

 

しかしながら、今日の日本は、国境を越えて進むグローバリゼーションの大波の中で、科学技術の進歩と物質的な豊かさを享受してきた反面、次第に日本の伝統と文化に対する意識が希薄となり、日本がこれまで世界に誇れた日本人の高い公徳心や教育水準、安全で安心できる社会等の面で翳(かげ)りが生じ、日本人としてのアイデンティティすら見失いつつあるのではないでしょうか。

これまでの日本の歴史に学ぶ、そこに、現代日本が抱える問題に対する一つの解があるはずです。「江戸城再建」を通して、日々の暮らしの中に根付いて来た日本の伝統や文化を見直し、「江戸城再建」を通して、国際社会の中で逞しく生きてゆく日本の次世代に必要な、日本人のアイデンティティの再発見と、「この国のかたち」を考えるヒントときっかけを得られるのではないのでしょうか。

<江戸城の歴史的位置付けと再建の今日的意義>

江戸城は、日本の長い歴史の中で培われた全国各地の人智・技術・工芸の結晶といっても過言ではありません。日本全国の諸大名が総力で作り上げた江戸城は、単なる「江戸・東京の城」ではなく、まさに「日本の城」でもあります。また、260年間一度も戦火を交えたことがなく、12回に亘って来日した善隣友好の朝鮮通信使を迎えた江戸城は、「平和のシンボル」でもあります。

このような歴史的・文化的価値を有する江戸城の再建は、日本の貴重な文化遺産の再生であり、この再建が実現すれば、それは、日本の古き、良き伝統と文化、技術を伝承し(温故知新)、日本らしさを体現する偉大な歴史的モニュメントになる筈です。

と同時に、このような文化財としての江戸城の再建は、明るく元気で魅力があり、国際的にも大きな反響を呼ぶ新しい日本のシンボルとして、日本の国づくり、日本再生にも必ずや貢献するものと確信します・・・皆さん、いかがでしょうか。

以上