ご挨拶

平成30年3月吉日

三段跳びで前進を

NPO法人 江戸城天守を再建する会
理事長 島田昌幸

平成30年度の総会が終わって、理事長として2年目に入りました。会員の皆さんのご協力、ご支援に厚く感謝申し上げます。

今回の総会では、二つのことがポイントとなりました。一つは中期事業計画(概要)をお示ししたことです。今年は明治150年にあたり、江戸‐東京の歴史にスポットが当たります。来年2019年には約200年ぶりに天皇陛下の譲位があり、11月には皇居東御苑で即位に当たっての神事である大嘗祭が行われます。2回目の大嘗祭の場となる東御苑に大きな関心が集まるでしょう。そして2020年は東京オリンピック・パラリンピックです。世界の視線が日本と東京に注がれます。この大きなうねりとなる3年間に私たちの運動をホップ、ステップ、ジャンプさせ2021年を江戸城天守再建の事業スタートの年にしたい、というのが計画の骨格です。
 大嘗祭が行われる東御苑の静謐な空間を大切に保持しながら、詳細な復元図が完成している寛永度の天守閣を木造で、伝統技法と最新技術を駆使して作り上げたいという願いです。実は現在残されている東御苑の天守台には、天守閣は建ったことはありませんでした。従って新しく建てるという方が適当だと思われます。新しい天皇陛下の世紀が始まるのを祝い、東京と日本の未来に向けた平和のメッセージとして建設したい、というのが今回の中期計画に込めた思いです。
 総会でのもう一つのポイントは、一般財団法人「江戸城天守再建ルネッサンス」(略称)との協力関係についてお諮りしたことです。昨年の総会では、一般財団の設立経緯に鑑み、両団体は「車の両輪」として活動していくことを確認いたしました。しかし、同十月になって一般財団は「天守と本丸御殿等の復元に向けて」とする5ヵ年基本計画を発表され、私たちの運動との路線の違いがはっきりしてきました。私たちNPOは、寛永度天守の再建に絞って運動を展開してきましたし、この方針は今後も変わりません。本丸の復元などは視野にないのです。  従って、これでは「車の両輪」として活動していくのは難しいと考えました。このことは一般財団の理事の方々にも直接お話し、今回の総会でNPO会員の皆さんにもお諮りして、了解をいただいたという次第です。今後は緩やかな協力関係として、それぞれの目標に向かって運動を深めていくことにしたいと思います。
 いずれにせよ、これから3年、とりわけこの1年は寛永度天守の再建に向けてとても大切な年となります。みんなで目標を共有し、ベクトルを合わせて、強力な運動にしていくことが必要です。
 会員各位のご協力をお願い申し上げます。